【伊賀市S様】雨漏り対策に必須!役物を使った屋根施工 徹底解説!【タフモック・乾式屋根工法・防水シーラー】
2024-02-16
【雨漏り対策の重要工程】屋根に役物を取り付ける
三重県伊賀市S様の屋根葺き替え工事における『役物の取り付け』の工程について詳しくご紹介いたします。
この役物を使用する箇所は『雨漏りがしやすい箇所』でもあります。
防水性を高めるための丁寧な施工を行なっていますので、ご覧いただけますと幸いです。
前回まで施工様子は、以下の記事でご確認いただけます。
屋根の役物ってご存知ですか?
役物は、屋根葺き替え工事において、とても重要な部材・工程です。
屋根の役物とは
屋根の上に取り付けられる部品のことで、美観を保つだけでなく、雨水の排水や通気などの役割を担っています。
主な役物には棟飾り、雪止め、谷樋など様々な種類があり、住宅用と非住宅用では使用される役物が若干異なります。住宅用では軽量で美観性の高い役物が使われ、非住宅用では耐久性と機能性を重視した役物が選ばれる傾向にあります。
このように、屋根の役物は単なる装飾品ではなく、屋根の保護や機能性向上に欠かせない重要な部材なのです。
役物の取り付け|施工手順
屋根の役物を適切に取り付けるには、基本的な手順と各役物の専門的な取り付け方法を理解する必要があります。
基本的な取り付け手順は、次のようになります。
①役物の位置決めと下地の確認
②役物と屋根材の固定部分の加工
③シーリング材の塗布
④役物の固定と仮付け
⑤最終確認と本付け
この手順に従いつつ、各役物の専門的な取り付け方法を参照しながら作業を進めます。雪止めや棟飾りなどの取り付け方は一つ一つ異なり、適切な金具の使い分けや固定方法が重要になります。
このように、屋根の役物の取り付けには決まった手順と専門的な知識が必要で、慎重に作業を行う必要があります。
【施工の様子】屋根に役物を設置
【屋根の役物】樹脂製貫板『タフモック』
屋根の役物を選ぶ際は、屋根材との適合性、耐久性、価格などを総合的に判断することが重要です。
スレート屋根(カラーベスト)の葺き替えの場合は、木製の下地材(貫板)を使うことが多いですが、今回使用する新しい屋根材ルーガ(ケイミュー)には、樹脂性の部材を使用します。
そのことを考慮し、今回の下地材(貫板)として使用する樹脂製部材は『タフモック』というものです。
タフモックとは
樹脂とガラス繊維を組み合わせて作られた、とても丈夫なプラスチックの部材です。
・比較的新しい材料で、軽くてかさばらず、しかも壊れにくい(金属並みの強さと硬さがある)
・重いものが落ちてきても、強風が吹いても大丈夫!
・木製のように雨に濡れて腐ることもありません。
・色褪せや変形もしにくいので、長い間きれいな状態が続く。
・カラーバリエーション豊富
樹脂と金属の長所を併せ持つタフモックは、優れた耐久性と美観性を両立する役物として注目を集めています。
タフモックには2つの凹みが設けられているのが特徴的です。
この切り欠きがあることで、万が一雨水が内部に浸入しても溜まることなく外に排出されやすくなり、高い防水性を発揮します。
【屋根役物の取り付け方法】乾式屋根工法
従来の屋根工事では湿式工法が一般的で、漆喰やモルタルなどの水を使用する方式でした。しかし、こうした手法では屋根全体の総重量が増加する欠点がありました。
今回のS様邸での屋根葺き替え工事では、ケイミューが販売する『ルーガ』という屋根材を採用します。この屋根材には乾式工法、つまり水を使わずに乾燥資材のみで施工を行います。
乾式屋根工法とは
屋根材の施工にモルタルなどの水を使わず、金属やプラスチックなどの乾燥素材を活用する工法です。従来の湿式工法と比べ、乾燥した屋根下地に直接屋根材を固定する方式が大きな違いです。
乾式工法の最大の利点は、短工期で屋根工事ができることです。モルタル養生の時間が不要になるため、工期を大幅に短縮できます。また屋根材と役物を金具でしっかり固定するため、ずれや浮きの心配がなく、耐風耐震性にも優れています。
乾式工法で使われる主な役物は、金具一体型の役物やタフモック製の役物が多くなっています。金具が一体化しているものや、軽量で施工性に優れたタフモック製の役物を選ぶことで、スムーズな施工が行えます。
乾式屋根工法の施工は、まず金具を下地に固定し、その上から屋根材や役物を取り付けていく流れとなります。金具を正確に位置決めし、しっかり固定することがカギとなります。
このように、乾式屋根工法は施工性や耐久性に優れた手法で、最新の役物と組み合わせることで、より良質な屋根工事が実現できます。
乾式屋根工法|3つのメリット
①屋根全体が軽量
湿式工法に比べ屋根全体が大幅に軽量化される。②仕上がり品質が安定
モルタルを使わないため仕上がりの品質が安定し、ムラなく均一な仕上がりが実現できる。③工期短縮
モルタルの乾燥時間がなくなるため、短期間で工期を終えられる。
【施工の様子】タフモック・乾式自在面戸
隅棟の下地材にはタフモック、その上から乾式自在面戸を被せます。
※注意※
上の写真は、屋根材が設置された状態を示すもので、少し進んだ工程の様子です。しかし、理解しやすさを考慮し、まず最初に役物について説明させていただきました。後で屋根材についても詳しくご紹介いたします。
【接合部分の雨水浸入防止】防水シーラー
屋根の役物の取り付けには、防水シーラーが欠かせません。
防水シーラーとは、役物と屋根材の接合部分に塗布し、雨水の浸入を防ぐための特殊な塗料です。
役物を屋根に固定する際、金具での固定だけでは小さな隙間ができてしまいます。この隙間から雨水が浸入すると、屋根の下地が傷んだり、役物がずれる原因となります。防水シーラーはこの隙間を埋め、完全にシールすることで雨水の浸入を防いでくれるのです。
【施工の様子】防水シーラー塗布
乾式自在面戸の上から防水シーラーを塗布します。
万が一棟の中に雨水が浸入してしまった場合でも、このシーラーが一定程度の防水効果を発揮してくれるのです。接合部分の隙間をシーラーでしっかりと埋めておけば、雨水が屋根の下地へ広がるのを最小限に抑えられます。
役物の施工を徹底し、雨漏り防止&耐震性向上!
役物を使う箇所は、雨漏りしやすい箇所になります。
そのため、これらの部分に対して特に慎重な防水対策が必要不可欠です。
このように、タフモック、乾式自在面戸、防水シーラーという3つの技術を組み合わせることで、雨水の浸入を2重、3重に防ぐことが可能になり、それに加えて、樹脂製のタフモックを使うことで屋根全体の軽量化にも貢献し、耐震性の向上も期待できます。
一般的な陶器瓦の重量とルーガを比較するとルーガの方が約半分くらいになります。当然、軽いほうが地震の揺れが小さくなりますので、損害が軽減されます。
施工実績4900件以上のプロが屋根を無料診断!
伊賀市をはじめ、地元の皆様に支えられて当社はおかげさまで創業59年・屋根リフォーム・外壁塗装の施工実績が4900件を突破しました。
おうちの外壁や屋根のお悩みをお持ちの方、無料診断を行なっておりますのでお気軽にお問い合わせください。
お住まいをより美しく、耐久性の高いものに仕上げるお手伝いをさせていただきます。
この記事を書いた人
-
【所有資格】
2級建築施工管理技士
宅地建物取引士
外装劣化診断士
2級福祉住環境コーディネーター
\ 創業50年以上・施工実績 4,900件以上 /
一人でも多くの人に適正なリフォームをして欲しくて、一人でも多くの笑顔(スマイル)が見たくて、この事業を展開することにしました。
まだまだ未熟者ですが、精一杯の真心と愛情を込めて対応させて頂きます。
初心を忘れることなく、どんな小さな工事でも喜んでお請け致しますので、お気軽にお申し付けください。