【宇陀市N様】屋根リフォーム前の現地調査【トラブル多発で有名な屋根】
2024-01-18
奈良県宇陀市N様邸にて行なった屋根の現場調査についてご紹介させていただきます。
N様邸の屋根の現状、そして提案した施工内容について、また今回は、『トラブルが多くて有名な屋根材』が使われているお家でもあり、同じ仕様のお家の方や同じ問題に直面している方々の参考になれば幸いです。
宇陀市N様邸|屋根現場調査の背景
奈良県宇陀市N様の屋根の現場調査は、お隣の方から「屋根がズレている」という報告を受けられたことがきっかけでした。
ご報告通り屋根に異常があり、その状態を把握するために屋根の問題箇所を撮影しながら慎重に調査を進めました。
【屋根の現状確認】葺き替えから20年経過
N様の屋根は前回の葺き替えから既に20年が経過しており、その経年劣化が見受けられます。
【既存の屋根】コロニアルNEO|トラブルが多くて有名なスレート屋根
N様邸の既存の屋根は、クボタ社製のノンアスベスト・スレート屋根のコロニアルNEOでした。
トラブルが多くて有名な屋根材です。(詳細は後ほど記載しています)
【屋根の劣化ポイント①】色が剥げている
【屋根の劣化ポイント②】ズレている・割れている
トラブル多発の『クボタ製のコロニアルNEO』(スレート屋根)
屋根材『コロニアルNEO』とは?
2001年から2008年の間に販売されていたスレート屋根。
アスベストが入っていないスレート屋根になります。
以前の屋根材にはアスベストが含まれており、2006年に0.1%を超えて含有量が禁止され、2011年には使用禁止となりました。
この背景から、ノンアスベストのコロニアルNEOが誕生しました。
しかし、残念ながらこの屋根材はトラブルやクレームが多い屋根として知られています。
その原因・トラブル事例も詳しく解説します。
コロニアルNEO|トラブル多発の理由
メーカーとして、急いでアスベストの代替素材を探して製品化をした結果、「数年経過すると屋根が割れる」といったトラブル・クレームが多発してしまったようです…。
コロニアルNEOのトラブル事例としては、以下のようなものが挙げられます。
コロニアルNEO|トラブル事例
・変色・ひび割れ・欠け
コロニアルNEOは、スレート1枚ごとで異なる変色、不規則なひび割れ、大きな欠けが見られるという特徴があります。これらの不具合は、施工時の施工不良や、雨水の浸入による劣化が原因と考えられています。
・雨漏り
変色・ひび割れ・欠けによって、防水層が破損し、雨漏りが発生する場合があります。雨漏りは、屋根材の劣化や建物の内部へのダメージにつながるため、早急な修理が必要です。
・太陽光パネルの設置
コロニアルNEOは、太陽光パネルの設置に適した屋根材ではありません。コロニアルNEOは、耐久性に問題があることに加え、重量のある太陽光パネルを設置することで、さらに劣化を早める可能性があります。
【施工実績4800件以上のプロが提案】屋根の重ね葺き・カバー工法!
コロニアルNEOのような屋根材は、絶対に塗装はしてはいけません!
屋根材はかなり傷んでおり、弱っている状況なので、作業中に屋根材が割れてしまい、余計に悪化させてしまいます。
N様も当初は塗装を考えておられましたが、当社よりご提案した施工内容『屋根を重ねるカバー工法(重ね葺き)』でご納得いただきました。
【屋根を重ねるリフォーム】カバー工法とは?
旧屋根材を解体しないので、工期と費用面は抑えられ、また周辺への環境対策にも適しています。
[外壁・屋根]工事の種類の紹介ページはこちら
【この屋根材も危険!】トラブル多発の屋根材3種
屋根材のトラブルは他にもあります。
後ほど記載している屋根材3種も『塗装ができない屋根』となります。
先述の「コロニアルNEO」含め、これらの屋根材が使われているおうちの方は、定期的に点検を行い、不具合がないか確認することが大切です。
【トラブル多発の屋根材①】ニチハ製『パミール』
・スレート屋根材
・7年で剥離がはじまり10年でボロボロになるほど耐久性に大きな問題があり、現在製造中止。
・釘の腐食により、屋根材がズレたり落下する危険性がある。
・表面が剥離したり、屋根材本体が欠落。
【トラブル多発の屋根材②】セキスイ製『かわらU』
・陶器瓦の代替品として開発された屋根材
・施工後10年ほどで不具合が発生し始め、現在では製造中止。
・劣化が早く進み、塗装の剥がれやひび割れ、崩れが多く発生。
・屋根に人が乗ると簡単に割れてしまうほど脆い。
【トラブル多発の屋根材③】クボタ製『アーバニー』
・大きなスリットが入った形状が特徴のスレート屋根材
・施工後10年前後で不具合が発生し始め、現在では製造中止。
・大きなスリットが原因で、経年劣化により大きな割れが発生しやすくなる。
【おすすめ屋根材】ケイミューのコロニアルクァッドの登場とその後の変化
2008年に販売開始したケイミュー社製のコロニアルクァッドが出てくるまでは、各メーカーが試行錯誤していたようです。
(この屋根材は今でも新築やリフォームでよく使用します。)
1990年後半から2007年ころに販売されているノンアスベスト屋根材は要注意!
築17年から築30年くらいのお家の屋根のメンテナンスを考える場合は、十分にお気を付けください。
奈良県宇陀市N様邸の『屋根リフォーム前の現場調査』のご紹介は以上となります。
当社はこれまで4800件以上の屋根塗装・屋根リフォームをさせていただいており、宇陀市に弊社の店舗があるため、状況によっては直ぐにお客様宅へお伺いすることが可能です。
また、屋根に関する無料診断も随時承っております。
おうちに関するお悩みがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
私たちがお手伝いさせていただきます。
この記事を書いた人
-
【所有資格】
2級建築施工管理技士
宅地建物取引士
外装劣化診断士
2級福祉住環境コーディネーター
\ 創業50年以上・施工実績 4,900件以上 /
一人でも多くの人に適正なリフォームをして欲しくて、一人でも多くの笑顔(スマイル)が見たくて、この事業を展開することにしました。
まだまだ未熟者ですが、精一杯の真心と愛情を込めて対応させて頂きます。
初心を忘れることなく、どんな小さな工事でも喜んでお請け致しますので、お気軽にお申し付けください。