【名張市で外壁・屋根点検】写真でわかる劣化サインと対処法|無料診断でムダな工事を避ける!【S様邸】
2025-11-05
名張市で外壁・屋根のリフォームを検討中の方へ。
この記事は、実際の点検写真とともに「どこを、なぜ、どう直すのか」をわかりやすく解説します。
名張市にお住まいのS様邸にて、屋根と外壁の無料点検を行いました。
築30年が経過し、「そろそろ一度全体をチェックしておきたい」とのことでご依頼をいただきました。
今回はその点検結果と、見つかった劣化箇所・原因・対処方法について、実際の写真と共に詳しくご紹介いたします。
「うちもそろそろ点検した方がいいかも?」と感じている方は、ぜひ参考にしてください。
名張市の気候と劣化傾向|なぜ「点検の質」で寿命が変わるのか
- 名張市は盆地地形の影響で寒暖差が大きく、年間を通して雨の強弱変化もある地域です。
外装材は「温度変化+水分」の組み合わせに最も弱く、塗膜劣化→微細ひび割れ→吸水→躯体劣化という負の連鎖に入ります。 - 材料は温度で伸び縮みします(線膨張)。
塗膜やシーリングは紫外線と酸化で柔軟性が落ち、伸縮に追従できなくなると微細クラックが発生。そこへ雨水が毛細管現象で入り、乾湿サイクルで劣化が加速します。 - 建築物理の基本として、「水+酸素+温度変化」が劣化の三要素。
塗装・防水の役割はこの三要素を断つことです。特にセメント系材は水を吸う性質があるため、表面の塗膜が切れると吸水量が増え、凍結融解や収縮でクラックが生まれます。 - 名張市での点検は、屋根の雨仕舞→外壁の動きやすい目地・開口部→付帯部(樋・鼻隠し・破風板)の順で見るのが合理的。上流(屋根)から原因を切っていくのがコツです。
屋根の点検|セメント瓦の劣化と雨染みの原因
セメント瓦「エアルーフ」の現状
屋根には富士スレート社のエアルーフというセメント瓦が使用されていました。
エアルーフは耐久性のある屋根材として知られていますが、定期的な塗装メンテナンスが必要です。
瓦の種類とメンテ周期|なぜ10~15年で差が出る?
- セメント系瓦は表面塗装が命。塗膜が切れると吸水→凍害・収縮→割れの順で進行します。
- 粘土瓦(いぶし瓦等)と違い、セメント系は素地が多孔質で水を含みやすい材料。塗膜が撥水バリアの役目を果たしています。
- 表層塗膜のチョーキング(白亜化)や色褪せは、樹脂の分子鎖が紫外線で切れて粉状化しているサイン。撥水角が下がり、雨が染み込みやすくなります。
- 築10~15年を目安に点検→必要に応じて再塗装。割れ・反りが多い場合は塗装より差し替えや葺き替えを検討します。
屋根表面の重ね代部分にコケが発生していました。
苔は水分を保持しやすいため、劣化を加速させる原因になります。
苔・汚れ=排水不良の黄色信号
重ね代(瓦の重なり部)に苔が出たら、水分が抜けにくい環境です。
苔は湿潤・停滞した場所に生えます。重ね代の通気・排水が弱い、もしくは表面撥水が落ちて雨が残りやすい状態です。
高圧洗浄だけでなく、通水経路の確認と塗膜の再生までセットで考えます。
瓦のひび割れと防水性の低下
いくつかの瓦にはひび割れが見られました。
このセメント瓦は表面を塗装することで防水性を確保していますが、10〜15年が経過すると塗膜が劣化し、防水性が失われます。
そのまま放置しておくと、雨水の侵入や瓦の破損につながります。
割れ瓦の発生|放置リスクと一次対応
割れは侵入水の直通路になります。発見したら差し替えor専用補修が必須。
表面の微細な割れでも毛細管現象で水が裏面へ回り、野地板や防水紙の劣化を早めます。
同質瓦の差し替えを基本に。コーキングは熱伸縮で再割れ・雨の迂回流発生を招くため、最終手段に留めます。
軒裏天井への雨染み
軒裏天井(のきうらてんじょう)には雨水が染み込んだ跡が見られました。
これは施工方法に起因するもので、屋根内部に侵入した雨水が排出されず、鼻隠し部分で止まり溜まった結果、軒裏に浸み出してしまう構造的な問題があると推察されます。
軒裏天井の雨シミ|原因の切り分けと処置
軒天のシミは「屋根からの水の出口」サイン。
軒天だけ塗っても解決しません。
水は高い所(屋根)から低い所(軒天)へ。シミは結果であって原因ではありません。
原因となった箇所の補修(屋根雨仕舞)→二次被害部(軒天)修繕の順が鉄則です。
手順は…
- 屋根の通水ライン修正
- 防水紙・下地確認
- 軒天材の乾燥・張り替え
- 防火等級の確認
- 最終塗装
雨染みの原因|施工構造の問題
今回の雨染みの原因は、屋根先端にある「鼻隠し(はなかくし)」の構造にあると考えられます。
鼻隠しが屋根下地よりも前に出ていると、瓦裏へ入った水が外へ抜けず、軒裏へ回りやすい構造になります。
瓦は風雨でわずかに水が裏面へ回ることを前提に、「入った水を確実に出す」設計(通水ライン)が必要。突き出した部材があると、重力流が遮られて滞留→オーバーフロー→軒天にシミとして現れます。

エアルーフ施工断面図
対策としては、
- 下地のかさ上げ … 鼻隠しより上に通水面を作り、瓦裏の水を樋側へ確実に排出。
- 鼻隠しの突き出しカット … 干渉をなくし、通水ラインを確保。
併せて防水紙の更新・瓦の固定強化・塗膜再生をワンセットにすると再発を防げます。
外壁の点検|ひび割れと経年劣化
モルタル壁のクラック
外壁には、経年によるクラック(ひび割れ)が多数確認されました。
クラックの種類と見分け方
ヘアクラック … 幅0.3mm未満。主に塗膜の劣化。放置で吸水経路に。
構造クラック … 幅0.3mm以上や段差あり。躯体の動きが関与。早急な補修と原因調査が必要。
誘発目地の割れ
構造上、動きが出やすい部分(誘発目地)にも割れが発生していました。
誘発目地の割れ|最初に直すべき理由
目地は動きを吸収する役割ですが、硬化・痩せで追従性が落ちると割れます。ここからの浸水は壁内で回り込み、室内側の雨染みの原因に。
Uカット/シール打ち替え→樹脂モルタルで成形→弾性下塗りといった層構成で、動きに耐える止水ラインを作ります。
築30年の間、一度もメンテナンスを行っていなかったため、全体的に傷みが進行している印象を受けました。
点検結果まとめとご提案
- 屋根
セメント瓦の塗膜劣化と一部割れ → 葺き替えを推奨 - 軒裏天井
構造問題による雨漏り → 鼻隠しの修正が必要 - 外壁
全体にひび割れ多数 → 塗装と補修を推奨
足場を設置するこの機会に、屋根と外壁の両方をまとめてリフォームすることで、費用と工期の効率化が図れます。(屋根と外壁を別々に行うと、足場費用が二重発生、工程の重複で近隣負担も増えます。同時施工で費用・期間・再発防止の三拍子が揃います。)
まずは無料点検から!
名張市・近隣地域で外壁や屋根の劣化が気になる方は、完全無料の点検・診断をご活用ください。
専門スタッフが現地調査を行い、わかりやすくご説明いたします。
放置してしまうと修理費用が高額になることもあるため、早めのチェックが重要です!
3分セルフチェックリスト(保存版)
- 屋根の重ね部に苔・黒ずみが帯状にある
- 瓦の角欠け・ヘアライン割れが見える
- 軒天(白い天井)に輪染みがある
- 外壁に0.3mm以上のクラック(名刺が差し込める)
- 目地シールが硬く、爪で押しても戻らない
- 樋の継ぎ目から滴跡(黒い筋)がある
- ベランダ下の天井に黒い筋や膨れ
- 外壁を指でこすると白い粉が付く(チョーキング)
- 雨の日、1階サッシ上でポタ音がする
- 前回の塗装・補修から10年以上経過
3つ以上該当で要点検。5つ以上なら早期メンテをおすすめします。
この記事を書いた人

- 外壁屋根塗装スマイル|店長(診断士・監督・営業)
-
【所有資格】
2級建築施工管理技士
宅地建物取引士
外装劣化診断士
2級福祉住環境コーディネーター
\ 創業60年以上・施工実績 5,000件以上 /
一人でも多くの人に適正なリフォームをして欲しくて、一人でも多くの笑顔(スマイル)が見たくて、この事業を展開することにしました。
まだまだ未熟者ですが、精一杯の真心と愛情を込めて対応させて頂きます。
初心を忘れることなく、どんな小さな工事でも喜んでお請け致しますので、お気軽にお申し付けください。







