〝セメント瓦とモニエル瓦(乾式洋瓦)〟奈良県・三重県限定 知らないと必ず失敗する屋根塗装 用語集
2017-08-29
今回はセメント瓦とモニエル瓦についてです。
中でもモニエル瓦(乾式洋瓦)はセメント瓦の一種ですが、
この屋根瓦の塗装で失敗している方が多く、
そちらをメインにお話していきます。
【メニュー】
①そもそもモニエル瓦って何?
②どんな失敗が多いの?
③どうすればモニエル瓦の塗装は失敗しないの?
①そもそもモニエル瓦って何?
モニエル瓦
モニエル瓦は洋風の瓦が多く、
通常の陶器瓦やいぶし瓦のような
粘土を用いて表面に釉薬を塗り、
高温で焼き付ける日本瓦ではなく、
セメントの上に着色スラリー層で色を付けて、
その上にクリアー(透明)のアクリル樹脂系の塗料で
塗装された乾式洋瓦です。
安価でデザイン性も多様ですが、
表面のクリアーの塗膜が
10年前後で剥離してきますので、
メンテナンスに費用がかかることが特徴です。
②どんな失敗が多いの?
実際の失敗例
上記の写真は塗装して
3年でこうような状態になった事例です。
3年で塗膜の剥離が起こっています。
職人に知識や経験が無かったか
原価を抑えるためにわざと手抜きをしたか
のどちらかになると思います。
珍しいケースだと思うかもしれませんが、
メチャクチャ多いです。
先日も香芝市のあるお客様から電話で相談があり、
同じようなケースで騙されていました。
ではどうして3年でこのようなことになったのでしょうか?
③ではどうすればモニエル瓦の塗装は失敗しないの?
失敗の原因は?
1.着色スラリー層の除去を怠った
2.下塗り材の選定を間違えた
のどちらかです。
このモニエル瓦に付着している着色スラリー層は
次に塗る塗料との密着性が異常に悪いため、
塗装をする前にできる限り除去します。
通常は高圧洗浄やケレン等で除去します。
水圧を上げるか、近づけて表面の塗膜を除去します。
高圧洗浄後
ほとんど除去できました。
これをいい加減にすると
どんなに高価な塗料を塗っても剥離します。
次に下塗り材の選定を間違えないこと。
これを知らない職人が多く、
モニエル瓦に合っていない
下塗り材を使っているケースが多い。
先程の香芝市のお客様の材料にも
日本ペイントのプライマーと記載されていましたが、
そもそも日本ペイントには
モニエル瓦に合う下塗り材は存在しません。
気になる方は直接日本ペイントに電話をかけてください。
丁寧に教えてくれますよ。
モニエル瓦に適している下塗り材は
水谷ペイントのスラリー強化プライマー。
これなら除去しきれない着色スラリー層を固めて、
密着性を高めてくれます。
これは弊社もよく使用する塗料で密着性は抜群です。
モニエル瓦の塗装や塗り替えをする場合は
慎重に業者を選びましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。